VOB6(2008/02/15) 経理ナビガイド1

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「経理ナビ」の帳簿の活用

経理ナビの帳簿オプションを導入すると次の帳簿が使えるようになります。
1.預金通帳
2.現金出納帳
3.売上帳
4.売上回収帳
5.仕入帳
6.買掛支払帳
それぞれに役割と特徴がありますが、従来の会計ソフトと違う特徴があります。その最大の特徴は、帳簿は「作る」ものでなく 「出来ている」という考えが根底にあるということです。

会計と経理
企業が帳簿を作成する目的はといえば、企業の活動を記録して、最終的には決算書をつくる、その構成部分としての個々の帳簿という考え方があります。これは、簿記の目的として当然です。この考え方からすると「現金出納帳」や「預金出納帳」は、帳簿体系全体の中の一構成部分ということななります。
複式簿記の帳簿は「仕訳帳」と、これから転記して作成する「総勘定元帳」を主要簿と呼び、これ以外を補助簿と呼びます。預金出納帳や売掛帳等は、補助元帳であり、総勘定元帳の構成部分です。この帳簿の最終的な出口は決算書(貸借対照表、損益計算書)であり、1事業年度の損益を計算し報告することを目的としています。
これまで、複式簿記の帳簿だけが正式な帳簿であると考えていた方もいると思います。 しかし、企業活動で必要になる帳簿はこれだけではありません。企業は請求書を発行し、その代金が回収されたかどうか管理しています。また、支払も同様です。これらの日常的な業務では、複式簿記で求められる帳簿だけでは不足です。むしろ、売掛金管理や支払管理の帳簿のほうが、馴染みがあるといえましょう。ところが、これらは、特に形式というものがあるわけではなく、各社各様にやっています。
経理ナビが準備する帳簿は、このような日常的な経理業務に使うことを考えて作られています。しかし、それだけでなく、経理ナビで「出来た」帳簿は、会計ソフトに書き出し、複式簿記の「仕訳」データとして利用することができます。
 
売掛の消し込みはどうする
請求書を発行すれば、そのお金が入ってきたがどうかの消し込みが必要です。売掛金という債権の管理です。日本では古来、この作業を「帳消し」と呼んだそうです。債権記録(大福帳)を消し込んで消滅した債権と、未回収の債権を管理していたのでしょう。
では、現代ではどうしているかといえば、やはり「帳消し」は、必須の作業で、何らかの形で、どこでもやっています。
 
売掛帳では消し込み作業はできない
帳消し作業で「売掛帳」は、便利でしょうか。「売掛帳」とは、得意先別に1ページ作られ、 左に請求、右に回収が日付順に記帳され、残高が計算された帳簿のことで、いうまでもなく、これが標準的な帳簿です。 この帳簿を消し込みに使うには欠点があり、不便です。日付順であり、請求と回収の関連づけがなされていないので、 分かり難いのです。しかし、ある一定期日(例えば今月末)債権残高の検証のため、この形式はどうしても避けられません。まわりくどい説明ですが、実際に消し込み作業をやっている人なら売掛帳(売上帳)で消し込みはできないということは、すぐにわかると思います。なぜなら、消し込み作業は、 売掛帳を使わず独自の方法でやっていると思われるからです。
 
現代の「帳消し」は「売上回収帳」で
経理ナビの「売掛回収帳」は、この消し込み作業をやるために特化した帳簿です。売上債権とその回収は関連づけがなされています。 実際に試してもらうのが一番手っ取り早いのですが、経理ナビを使うと「消し込み」は、次のようになります。
 
経理ナビで請求書を発行すると
経理ナビで請求書を発行(若しくは売上を登録)すると次の帳簿が自動的に作成(記帳)されます。

売上帳の請求欄
売上帳の回収欄(予定としてブルーで表示)
売上回収帳の売上金額欄
売上回収帳の回収金額欄(予定としてブルーで表示)
預金通帳の入金欄(予定としてブルーで表示)
 
売上帳は特定の期日(月末等)の債権額の合計を把握するために必要です。
売上回収帳は「消し込み」作業に使います。売上回収帳の消し込み作業は、予定通りに入金があれば、回収欄をチェックします。予定より遅れた、 若しくは一部しか入金されなかった場合は「回収修正」という作業を行います。
 
回収帳で消し込み作業をすると
売上回収帳で消し込みをすると次の帳簿に記載済んでしまいます。

売上帳の回収欄の予定のブルーが確定の黒に変わり売上帳の記帳が完成する。
預金通帳のの入金欄の予定のブルーが黒に変わり預金通帳が完成する。
 
最初の話に戻りましょう。経理ナビの帳簿は「作る」のではなくて「出来ている」のです。こう考えて運用すると、 このソフトの使い方が見えてくると思います。

現金出納帳・預金通帳
経理ナビの現金出納帳には、会計ソフトと違う、いくつかの特徴があります。経理ナビの出納帳を使いこなすため、まず、出納帳は何のためにあるかということを、考えてみたいと思います。

出納帳の目的とは
現金出納帳を何のためにつけるかという目的の第一は金銭管理です。今朝、有ったお金から使ったお金を差し引きしたものが手元に有るはずです。これを確認することが出納帳記帳の目的です。
出納帳の目的の二番目は、現金の出入り(フロー)のデータを記録して集計することです。この作業の出口は決算書の作成です。
経理ナビの出納帳は、この一番目の目的である金銭管理に使いやすいように出来ています。ここで必要なデータ項目は(1)今朝いくらあったか、(2)今日の入金は?(3)今日の出金は?の3項目です。

入金と出金は取引カレンダーからやってみる
思い切って「帳簿をつける」という作業をやめてみましょう。取引カレンダーから「出金」や「入金」を登録し、一日の最後に帳簿を開いてみてください。残高が計算された帳簿が出来ています。ここで、手元の現金と確認してみてください。
もちろん、取引数が多い会社は、これでは間に合わないかもしれませんが、「帳簿はつけるものでなく、出来ている」と割り切ってみるのも一つの方法です。

経理ナビの仕訳書き出し機能
出納帳を記帳する目的の二番目、複式簿記の基礎データとしての出納帳という役割はどうでしょう。この点では経理ナビは「仕訳書き出し」機能があり、テキストデータを会計ソフトに送ることができます。この段階になると「会計」特有の知識が必要となるものもあります。しかし、日付、支払先、金額、支払の内容がきっちりと記入されていれば、会計データへの変換は必ずできるので安心です。この項目は、金銭管理という点からも必須の項目です。

経理ナビの出納帳の特徴
会計ソフトの「金銭出納帳」と経理ナビの出納帳では基本的な考え方が違います。経理ナビの出納帳は「金銭管理」を第一の目的としており、ソフトが多機能であるため、固有の特徴があります。ここをまず理解してください。

年度の考え方がない
会計ソフトと異なり「年度」という考え方がありません。ここから、12月決算の会社を例にすると前年12月分と今年の1月分のデータを連続して、切れ目無く入力や参照ができます。

勘定科目がない
会計ソフトでは勘定科目が分からない(決定できない)と登録ができません。経理ナビは勘定科目という考え方がないので、自分のイメージした理解できる名称を「相手先」として登録できます。「相手先」は必須項目ですが、具体的な支払先の名称であっても、「工場残業夜食」等の分かりやすいものでもかまいません。

取引区分の選択が必要
取引カレンダーから入出金を登録するには、まず「売上」「仕入」「経費」「その他入金」「その他出金」「給与・賞与の総額入力」のいずれかをクリックします(これは経理ナビが「経理ソフト」であるとともに、資金収支管理ソフトでもあるという特徴からきています)。
この項目だと特に判断が必要ということもないと思いますが、借入金の返済などは「経費」でなく「その他出金」としておくと、収支予定表などの経理ナビの他の機能を使うときに便利です。車両などの購入は会計上固定資産で「経費」ではないのですが、経理ナビでは、「その他出金」でも「経費」でもどちらでもかまいません。
取引カレンダーから入金・出金を登録して出納帳を開くと出納帳の記帳は終わっています。

出納帳から入力する場合
帳簿形式で入力するほうが便利と思う方は経理ナビ出納帳から通常の出納帳のように入力ができます。この場合は「取引区分」という項目を選択しなければなりません。この場合選択できる取引区分は「給与」「賞与」「経費」「その他入金」「その他出金」です。

現金引き出し、預金預け入れ、口座間振替の入力
預金から現金を引き出した、現金を預け入れした、これらは、経理ナビでは「口座間振替」と呼び特別の取扱いになっています。取引カレンダーでも現金出納帳でも「口座間振替の入力」というボタンを押して入力してください。

売掛金回収と買掛金支払
経理ナビ出納帳と預金通帳では、売掛金回収と買掛金支払いは、予定データとして記帳が済んでいます。予定通り、入金があり、また支払を行った場合は、「通帳等で確認済み」にチェックを入れるだけです。
回収予定、支払予定のデータは、請求書を発行する、売上を登録する、仕入を登録することにより、自動的に生成され、それぞれ該当する出納帳、預金通帳に記帳されます。
予定データはブルーで表示され、「通帳等で確認済み」にチェックを入れて確定すると黒に表示が変わります。
売掛金回収と買掛金支払いは、現金出納帳と預金通帳画面で入力することはできません。

消し込み作業の手順
請求書を発行した売上は回収実績に基づき消し込み作業を行います。仕入データも同様です。では、どうすれば、この作業が簡単にできるでしょう。
営業事務等の経験者であれば、普段やっている通りにこの作業を行ってください。経理ナビを使うとこの作業が格段に効率よくなります。
1.売掛残高一覧表を開き、月次選択セレクターで今月を指定します。
2.今月回収予定の一覧表が表示されますから、入金が有ったものをダブルクリックします。
3.該当する回収金額の売上帳が開きます。
4.ここで回収金額をダブルクリックすると「回収修正」メニューが開きますから、「通帳等で確認済み」をチェックするか必要に応じて、日付や金額等を実際のもの訂正します。
直接、現金出納帳や預金通帳で消し込みを行うこともできます。この場合は預金通帳画面で予定として表示されている回収、支払の行をチェックして、回収、支払処理を行うことができます。売掛金や買掛金の数が少なければ、この方法が便利です。

予定通り回収されなかった場合
予定通りの期日に回収されなかった場合や一部入金、値引き、振込手数料を相殺された場合なども対応ができます。次のように処理してください。
回収期日が遅れている場合
予定した期日に入金がなかった場合は、預金帳の入金項目をダブルクリックすると売上回収帳が開きます。該当する日付の回収欄をダブルクリックすると「回収修正」画面になります。
ここで回収予定期日を変更してください。
一部入金があった場合
100万円の請求に対し80万しか入金がなかった場合の処理も同様です。「回収修正」で金額欄を実際に入金があった金額に変更してください。売掛回収帳で確認すると一部入金として残高が計算されていることが確認できます。もちろん、売掛残高一覧表の残高も更新され、残金の回収予定月に「回収予定」として計算されます。
振込手数料の相殺や値引き
これも同様に売掛回収帳から「回収修正」画面で行います。回収修正画面には「手数料作成」と「値引き作成」ボタンがあります。このボタンを押して実際に入金があった金額を入力すると差額が「手数料」や「値引き」として登録されます。


普段の業務手順通りに行っていけば、経理ナビの帳簿はほとんどが自動的に作成されています。記帳するのではなく「確認」し「修正」する作業が大半となります。
更に、この経理ナビの帳簿は会計データとして会計ソフトに書き出すことができます。決算を行い、税務申告書を作成する、消費税の計算をするなどの作業も企業にとって避けることのできない業務ですが、このための労力を大幅に削減できます。
仕訳書き出しの詳細は別項目のガイドで解説します。

このブログ記事について

このページは、管理者が2008年2月16日 10:32に書いたブログ記事です。

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